僕の初恋をキミに捧ぐ【無料試し読み】
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「僕の初恋をキミに捧ぐ」のように幼なじみを題材にした漫画で、１巻をまるまる幼年期に割いている漫画は珍しいと思います。

それだけ絆を大事にする漫画です。

垣野内逞は心臓病を患っており、二十歳まで生きることができない体です。

その逞を支える幼なじみ種田繭は、自分の父親が逞の主治医であるため逞の余命を知ってしまいます。

二人の間には愛が生まれており、それを守るために二人が二人なりに最善を目指していくというストーリーです。

読んでいると、何でそんな遠回しなやり方しかしないの？と思うときも出てきますが、それは二人が一緒に過ごしてきた時間がそうさせるのでしょう。

お互いがいることが当然だったという幼年期を過ごしてきたからこそ、相手に辛い思いをしてほしくない。

出来るなら自分が代わりに、という思いからついついで過ぎた真似をしてしまう、という甘酸っぱくも切ない物語です。

お互いのためにと逞が繭と距離を置こうとしたことがきっかけで、様々な出来事が起きます。

繭に恋をする第三者が現れたり、逞のファーストキスの相手が現れたりと、二人に変化の時が来るのです。

しかし二人の変化はお互いの想いの再認識で、改めてお互いを意識する関係に戻ります。

この作品の映画版のキャッチコピーが「僕達の恋愛にはタイムリミットがある」

まさしくその通りで、逞と繭がそれぞれ自分の思いを全て伝えきるまでのタイムリミットが刻々と迫ってくることを描写しながら、成長が間に合ってくれないという青臭いジレンマが見所の作品です。

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